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法事や法要で提供される献立のルール。 本来の「精進料理」の意味合いとは?

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法事や法要では、本来使用してはいけない食材がある。

 

こんにちは Makimikanです。

ご来訪ありがとうございます(*´▽`*)

 

今回は「法事や法要で提供される献立のルール」がテーマです。

前回はお祝い事の記事でしたが・・・

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【 法事と法要】

 

誰しもと言う訳ではありませんが、私たちは子供が生まれると神社(日本古来の神道)へお参りに行き、結婚式は教会(キリスト教)で挙げ、最後はお寺(仏教)で眠る事になる。

 

お盆には地元に帰省し、正月がくれば「あけおめ!」、クリスマスは「Happy birthday🎅」

 

中には神社で「おみくじ」を引き、神様にお祈りをした帰り道にお寺で「お墓参り」を済ませ、自宅でお酒を飲みながらHuluで「エクソダス・神と王」を視聴して涙を流し、Twitterでシェアする人もいるかと思います。

 

 

日本人は、良く言えば「宗教に対して寛容的」

悪く言えば「節操が無い」と昔から言われてきました。

 

これは「日本古来の物」と「大陸から伝わった物」として、料理についても同じ事が言えますが、弔事については仏教の影響が大きい事は明白ですよね。

 

それに伴い、法要は「初七日」「四十九日」「一周忌」「三周忌」から「三十三周忌」まであります。

 

更に、宗派や地方で違いはありますが、最後の「三十三周忌」は不祝儀ではなく、おめでたい意味合いもあるので本来は慶事の献立に替わります。

 

法事と法要は同じような意味合いですが、厳密にはお経をあげてもらう追善供養を「法要」

その後の会食等を含めた行事の事をまとめて「法事」と言います。

※「弔事」は通夜、告別式、火葬までを含めたお葬式の事。

 

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「精進料理」

法事では、本来は肉や魚を使用しない「精進料理」が昔からある本来の形。

宗派によって戒律が厳しく、献立、食材、組み方など、細かい決め事があるそうです。

胡麻豆腐やお浸しなどのお出汁も、かつお節は使用せずに、昆布だしが主体になるのです。

 

「現在の不祝儀の料理」

現在ではそこまで拘る方は少ないとは思いますが、それでも最低限のルールがあるのでご紹介したいと思います。

 

使用してはいけない物

 

➀鯛、海老等のお祝い事の席に使用される物。 特に「鯛の姿」は「おめでたい」に繋がるので✖

 

②紅白になるような色使い。

紅白はお祝い事の象徴。マグロとイカを並べたり、大根と人参の紅白は避けるべき。

 

③派手な盛り付けや器。

季節感を出す為に菊や穂紫蘇(ほじそ)等は使用しても良いですが、「桃の花」や「桜の塩漬け」等は✖

 

本来、「胡麻豆腐、お浸し、和え物、酢の物、煮染め、けんちん汁、野菜の天婦羅、黒豆ごはん」等で、食材を上手に扱えば立派な会席料理は出来上がりますが、お刺身も欲しい所ではあります。

お肉は鶏肉や鴨等を使用しても良いと思います。

 

 

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ここまで、法事や法要で提供される献立のルールを述べてきましたが、現在ではそれほど意識される方は少ないと思います。(※むしろ予算的な物を気にする人は多い)

 

中には鯛や海老が入っていようが、色使いが紅白になっていようがそんな事気にしないと言われる方もいるでしょう。

 

ですが美味しく豪華な料理は、お金を出せば誰にでも幾らでも作れる。

 

あくまで意味合いが異なる物として、弔事には慎ましい「精進料理」があり、法事や法要の際の献立にもルールがあるという事だけは、覚えておいて欲しいかなと思います。

 

 

Makimikanでした。