茄子は下ごしらえの手順で、こんなにも印象が変わる。
こんにちは makimikanです。
ご来訪ありがとうございます(*´▽`*)
今回のテーマは秋なす。
夏野菜の定番でもある茄子ですが、今位の時期に食べられる秋ナスの事を別名「名残茄子(なごりなす)」と呼びます。
詳しくはこちらで・・・
茄子は不思議なお野菜で、子供の頃には「あんまり好きじゃない」とか「美味しくないからキライ」と言う方も多かったのではないでしょうか?
それが年齢を重ねるに連れて、大人になるにつれて「美味しい」と思えるようになる不思議。
※中には大人になっても「美味しくない、キライ」って人もいるかとは思いますが・・・
【ナスのアク抜きは必要?】
茄子は和食、洋食、中国(中華)料理、イタリア料理、フランス料理と何にでも合わせられる優れもの。
特に油と相性が良いので、油で揚げてお出汁で食べる「茄子の煮びたし」や、胡麻油と豆板醤ベースのタレが美味しい「麻婆茄子」、オリーブオイルとも非常に相性が良く、トマトソースのパスタやピッツァ(ピッツァメランザーネ等)の具材にもなります。
さて、ナスの下ごしらえですが、「アク抜き」が必要になりますよね。
ナスは種類にもよりますが空気に触れると切り口が酸化して黒く変色していきます。
特にお漬物を作った事がある方はご存知かと思われますが、きちんとアク抜きが出来ていない茄子は、黒く変色してしまったという経験はないでしょうか?(ナスの色素である紫色の「ナスニン」とは違うドス黒い色)
苦いと言うかエグいと言うか、まあ茄子に限らず「野菜のアク」はあるのですが・・・
【和食とイタリアンではアク抜きの仕方が違う?】
私は日本料理店(料亭や割烹等)とイタリア料理店(トラットリア、ピッツェリア等)での業務経験がありますが、面白い事に「アク抜き」の手法がまるで違います。
和食でもイタリアンでも「茄子」は多用しますが・・・
日本料理の「板前」は茄子の色を保ちながら、食材の味を活かして調理する事が前提なので、基本は切り分けたら空気に触れる前に直ぐに水にさらします。(天婦羅等にする場合も)
塩やお酢等も同様に効果がある為に多用します。
更に言えば「米茄子」(※高知県が原産で「べいなす」と読む。きめ細かくぎっしりと詰まった実が美味しい茄子だが、皮が硬くアクも非常に強い)等のアクが強いお野菜であれば、塩で揉みこんだり皮を剥いて調理したり、長時間塩水に浸したりとあれこれ細かく手法を変えるのが和食の仕事でもあります。
それに対して、あくまで私の経験上ですがイタリア料理の「コック」は殆どアク抜きという作業をしません。
茄子に塩を振って浮き出た水分(アク)を、キッチンペーパー等でふき取る作業をする場合も「本当に極まれに」する事はありますが、基本色が変わろうが「えぐみ」が残ろうがお構いなしです。
(有名なオーナーシェフが経営する都市圏の「リストランテ」等ではどうか分かりませんが・・・)
同じ日本人なのに「料理文化の違い」があるというか、何だか面白いですよね。
【茄子を実際に調理する】
実際に茄子の下ごしらえから調理をしていきます。
「茄子の浅漬け」
茄子のお漬物は 塩や醤油、市販の調味液に漬ける物から色々ありますね。
中には可愛らしい小茄子の「辛子漬け」等もあります。
ですが、いざ自分で作ってみると仕上がりが真っ黒に変色したり、「苦くて食べられない」なんて事も経験した事がある方は多いのではないでしょうか?
ここでは少し手間を加えるだけで美味しくきれいな「浅漬け」が出来上がるのでご紹介いたします。
➀皮は剥いてしまって大丈夫です。ピーラー等で剥いて下さい。
②空気になるべく触れないように塩水に浸けます。塩水濃度は3~4%。
お酢も少し加えておいた方が良いです。
※今回は長茄子を使用しています。この時点では皮を剥いただけの茄子の色ですね。
③1時間浸けて、流水で揉み洗いした後、軽く絞ったもの。だんだんと綺麗な色合いになってきましたね。
ここまでが「生食する場合の下ごしらえ」
お漬物なのである程度塩分は残していますが、塩分を完全に抜いて、サラダやマリネ、カルパッチョ等に使用しても良いと思います。
お漬物で直接食べる場合はお醤油を垂らしたり、「ポン酢」をかけて花カツオをのせたり、や「だし醤油」がオススメです。
単純ですが、同じ「茄子の浅漬け」でも印象がまるで変わって見えるかと思います。
今回はここまで。次回はもうちょっと手を加えていきます。
Makimikanでした。