両者の違いは「左ヒラメの右カレイ」だけでは無いんです。
「※画像はヒラメ」
こんにちは Makimikanです。
ご来訪ありがとうございます(*´▽`*)
今回のテーマは、似たようなお魚である「ヒラメ」と「カレイ」の違いです。
一般的には「左ヒラメの右カレイ」なんて言葉がありますよね。
つまり、表側(黒い方)の更に腹側を手前にして、頭が左に来れば「ヒラメ」。
逆に右側にくると「カレイ」の証明なんですが、これはあくまで日本での常識。
世界には頭が左側に来るカレイは何種類も存在しますし、日本でも汽水域に生息する「ヌマカレイ」は頭が左側なんです。
【ヒラメが1種類なのに対して、カレイは何種類も存在する】
※ヒラメ:カレイ目、ヒラメ科
※カレイ:カレイ目、カレイ科
何だかこうやって見ると、ヒラメもカレイの仲間なの? って感じですが、両者は全くの別物。
生息域が異なるのに加えて、ヒラメはアグレッシブに泳いでいる小魚等、色んなものを捕食しますが、カレイの仲間は殆ど砂の中に埋まって、「ゴカイ」や小さな「海老」等を食べます。
なので、「ヒラメの口は大きく、カレイの口はおちょぼ口」でも見分ける手段になります。
更に、ヒラメは単独で仲間が存在しないのに対して、カレイは数十種も存在するので、これから「日本で主に使用されるカレイ」の種類をご紹介していきたいと思います。
※「画像は真ガレイ」
【カレイの種類と用途】
「真ガレイ」
旬は夏から秋にかけて。 日本各地に生息しますが、どちらかと言えば日本海側の寒い海に生息します。
肉厚で、お刺身・煮つけ・唐揚げなど用途は幅広く美味しい魚。
「マコガレイ」
高級魚。何となくヒラメのほうが高級なイメージですが、実際はカレイの方が値段の張る物が多い。 同じ種類ですが、瀬戸内海で捕れる「アマテガレイ」や大分県のブランド「城下カレイ」が有名です。
お刺身にする事が多く、コリコリとした歯ごたえと旨味は、白身のお魚では最上ランク。
「ホシガレイ」
超高級魚。 特に西日本側で使用されますが、京都の老舗料亭や高級割烹に殆ど流れるそうです。
食べた事が無いので説明は出来ませんが、幻の魚と言われているそう。
都内でも銀座「小十」や麻布十番「幸村」等、客単価2万円以上のお店に行けば出会えるかも?
「松川カレイ」
超高級魚。 「ホシガレイ」に次ぐ高級魚で、カレイの王様らしいです。
西のホシガレイ、東の松川カレイと言われる。
これも食べた事は無いですが、多分美味しいんだと思います。多分・・・
「メイタガレイ」
和食のお店では、この種が一番多く使われているのではないでしょうか?
特に西日本側で使用される事が多く、瀬戸内海産の物がブランド力があります。
活きの良いものはお刺身にも出来ますが、煮付けや唐揚げにする方が美味しい魚。
「赤カレイ」
主に日本海側で水揚げされる種。
その名の通り赤く染まったような色が特徴。 塩焼きや煮つけにすると美味しい。
お刺身では食べた事はありませんが、北陸地方ではお刺身にする事もあるようです。
「ミスキガレイ」
安価で味も良く、使いやすい種。 瀬戸内海で水揚げされた物が質が良く、唐揚げや干物にします。
身は薄く骨は柔らかいので、じっくり低温で揚げると骨まで食べる事が出来ます。
「カラスガレイ」
小売店等で出回る「冷凍カレイ」の代表格。近種で巨大な「オヒョウ」等もいます。
非常に安価ですが、味は大味で少し水っぽい印象。
唐揚げ・煮つけ・ムニエル等に使用される他、安価で流通量が多い為に学校給食や病院食にも多用されています。
普通、お寿司やさんの「えんがわ」と言えばヒラメを指しますが、大手の回転すしチェーンはこの「カラスガレイ」や「オヒョウ」を使用している事が多いのです。
全国の市場に出回るカレイの種類はこの他にもたくさんありますが、ヒラメは単独で1種類のみです。
白身の魚を代表する鮃(ヒラメ)と鰈(カレイ)ですが、こんなに似ているのにカレイとは違う独自の進化を遂げたヒラメ。
実は全く別の魚だなんてなんだか面白いですよね。
Makimikanでした。