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お魚を煮付ける時は「霜降り」をしよう

 

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霜降り」の効果と手順について

 

こんにちは Makimikanです。 ご来訪ありがとうございます(*´▽`*) 

ちなみに「霜降り」と言ってもお肉の霜降り肉の事ではありませんよ。

 

魚のアラ等を調理する際に、熱湯にくぐらす事で汚れや嫌な匂いを取り除く作業の事を「霜降り」と言うのです。

お魚の煮付けを作る時も、この調理工程を加える事が大事。 煮汁が濁らずにスッキリと美味しく仕上がります。

 

 

霜降りの手順】

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※近所のスーパーで買ってきた養殖はまちのアラ。 1パック90円でした。

 

➀まずは魚の下処理

よく水洗いをして、ウロコや汚れを取り除きます。

塩を強めに振り、しばらく置きます。

塩を振る理由は、魚の臭みを取り除くと同時に身質を引き締めて煮崩れを防ぐ為です。

活きた新鮮なお魚が手に入れば、塩を軽く振って1日寝かせる「熟成効果」を上手く使いましょう。

大型のお魚であればある程、新鮮な内は旨味に乏しく、煮崩れしやすくなり身質が固くなりますが、熟成させる事で驚く程の変化が見られます。

ちなみにスーパーや町の「お魚屋さん」に並べられた魚なら、特に「熟成」させる必要は無いと思います。

 

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 ※養殖鯛の頭。1尾分180円でした。

②お鍋に水を入れて火にかけ、別のボウルに冷水を作る

 ③お湯が沸いたら火を弱めて、魚を熱湯にくぐらせていく

 

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④時間はほんの数秒位で、すぐに網じゃくしで引き上げて冷水に入れる

 ⑤残ったウロコや血の汚れを、流水で綺麗に落としてザルにあげる

 

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 ※表面に付着した白い粘膜や骨と身の間の汚れもしっかりと落としましょう。

 

 

 【魚の種類で使い分けよう】

基本的な手順は上で示した通りなのですが、魚の種類によって手順を変える事で調理法に幅が出来ます。

 

【青魚全般】

(いわし)や鯖(さば)、秋刀魚(さんま)等は皮が薄く、普通に「霜降り」したのでは皮が破れてしまいます。

また、青魚特有のクセがあるので、それを解消する為に「お酢」を使います(水10:酢1)の割合で合わし、水から入れて1度茹でてしまいます。

後はそのまま沸騰寸前まで持っていき、ゆっくりと「ゆで汁」ごと水にさらす。

ザル等にあげてしまうと、身が崩れちゃいますからね。

それから、濃いめの煮汁にスライスした「ひね生姜」をたっぷりと加えて甘辛く煮付けます。

煮汁の割合は「水1:酒1:みりん3:濃口醤油1:たまり醤油1」これに「ひね生姜」と「味の素等の旨味調味料」を少量加えます。

 

 日本最古のみりん蔵の本みりん!「九重櫻」

 

 【カレイやヒラメ】

多分、経験した方もいるかと思われますが、皮が薄く平たいカレイを「霜降り」すると縁側の方からぺろんっと裂けてしまいますよね。

コツはお湯の温度を70度以下にする事

カレイは良く水洗いをして、表面(黒い方)に包丁目を十字に入れる。

まな板や平らなバットにカレイを並べて、おたまでお湯を両面にかける。

煮汁を合わせて、一度火を入れる。

煮汁の割合は「水6:酒1:みりん0.5:薄口醤油0.5:濃口醤油0.5:砂糖0.5」

沸騰したら火を止めて、温度を下げてからカレイを入れる。

カレイを入れ、「ひね生姜」と「旨味調味料」を加えて煮付けて行きます。

 

 「お魚の煮つけを作る際の注意点」

➀煮汁はひたひたに浸かる位の分量で。煮汁があまり多いと旨味が分散されてしまいます。

②煮汁が沸騰したらアクをすくいましょう。

③落とし蓋をすると、より効果的ですが②の作業を終えてからで良いです。

 

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「鯛のかぶと煮」

 

 煮物に限らずですが、調理の基本はレシピそのものよりも、「下ごしらえ」と「手順」。そして調理工程での「味見」

 その中でもお魚を煮付ける際の下ごしらえとして「霜降り」は不可欠な作業なのです。