お祝い事の風習と言えば・・・
真鯛、伊勢海老、お赤飯。
これらが並ぶと、何だか華やかなお料理でお祝いにふさわしい感じがしますね。
普段、私たちに関わるお祝い事の食事ってどんなものがあるのでしょうか?
人生の一大イベントである結婚式での披露宴、お顔合わせ、結納。
子供が成長してからのお食い初めや七五三のお祝い。
お年寄りであれば、長寿のお祝いとして還暦、古希、米寿、白寿、百賀等。
他にも各地域、各家庭で行われるお祝い行事もあるかと思われますが、中でも
お正月を迎える「おせち」は、お祝い料理の集合体でもあります。
今回はそんなお祝い事の料理の中でも、特に和食では必需品となる「お赤飯」の作り方について解説させて頂きます。
今頃はコンビニでもレンジで調理するだけの加工食品が出回っており、家庭で作る機会は、殆ど無いとは思われますが。
【赤飯の起源】
日本では古くから赤い色には邪気を払う力があると考えられており、赤飯の起源は赤米と言われる古代米の一つです。
今現在でも赤米は手に入れる事が出来て、小売店でも〇穀米等に混ぜて販売されていると思います。
ハッキリとは分かっていませんが、江戸時代の前期辺りから、味が良く収量が安定する現在のお米(白米)に代わっていったようで、代用として「ささげ」や「小豆」を使用したご飯が赤飯へと変化したようです。
【赤飯の作り方】
「赤飯の材料」5人前
もち米:3合。またはもち米と白米を同割りで3合
もち米にも無洗米があります。家庭の炊飯ジャーで炊く場合は、そちらの方が失敗しにくいのでオススメです。
ささげ:半合
「小豆」でも良いが、本来は「ささげ」を使用した物がお祝いにはふさわしい。
今回は「小豆」を使用します。
塩:大さじ一杯
酒:50㏄
砂糖:小さじ一杯
【作り方】
➀小豆は水洗いをして、鍋で水から火にかける。(※小豆を水に浸ける必要はありません)
②沸騰したらザルに打ち上げ、茹で湯は捨てます。鍋に小豆を戻し、再度水から煮立てます。
③沸騰したら火を弱めて落とし蓋をして20分程煮ます。水は適量ですが、最低ラインは豆が完全に浸かる位、水は途中で足してもOKです。
④火を止めた後はそのまま30分程置きます。これで小豆の下ごしらえは完了。
⑤後は豆の煮汁に足りなければ水を足して、合計400㏄の煮汁をいれて調味料を加えてスイッチを入れるだけで完成です。
完成しました。
地方により異なりますが、私の地元ではこれに胡麻塩を振ります。甘く炊いたり、胡麻と砂糖をかける地方もあるそうですが・・・
もち米は水分の吸収率が高い為、無洗米で無い場合は水加減が変化してきます。
白米と同じ分量で水をいれると、仕上がりがべちゃべちゃになる為、注意が必要です。
・・・それでは「美〇しんぼ」が誇る美食家達に、私が作ったお赤飯の仕上がりを判定して頂きましょう。
残念ながら栗田さん以外には失格の烙印を押されてしまいましたね。
美〇しんぼと関係無い人も紛れていましたが、どうやら赤飯の豆に問題があるようです。
何故なら、お祝いの席で使うお赤飯の豆は、皮が裂けたり破れていると切腹を意味する為に縁起が悪いと言う事で好ましくない。
なので、皮が裂けにくい「ささげ」を使用するのです。
さすが、雄山先生勉強になりますね。
お赤飯は和食では「おこわ」のカテゴリーに入る為、豆の煮汁にもち米を浸し、ガーゼか薄い布をかぶせて蒸し器で「蒸す」のが本来の調理法です。
ですが、家庭の炊飯ジャーでも美味しいお赤飯は簡単に作る事が出来ますし、こだわりが無ければ「小豆」で十分です。是非試してみては如何でしょうか?
Makimikanでした。