なすびが美味しい季節ですね。
8月も終わりに近づき、そろそろ秋の風情も感じられるこの頃。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さん如何お過ごしでしょうか?
今回、ご紹介したいのはお茄子。いわゆる名残茄子であります。
夏場に旬を迎える茄子ですが、本当に美味しいのは今の時期から秋にかけて・・・
一口に茄子と言っても種類が豊富なので、分けて説明して行きたいと思います。
【茄子の種類】
「千両茄子」:各地方で栽培されていて、家庭でもお馴染み。濃い紫紺色はナスニンと呼ばれるポリフェノールの一種でガンや生活習慣病の予防にも役立つそうです。
焼物、煮物、揚げ物、漬け物等、何にでも合い、まさに千両役者と言えるでしょう。
「長茄子」:その名の通り長く細い品種。柔らかく扱いやすいので、焼きなすや煮びたし等にオススメです。長い物は50㎝を超えて来ます。
「小茄子」:可愛らしい小さなお茄子。アクが少なく皮が柔らかいのでお漬物に適しています。辛子漬けなども良いです。
他にも形を活かした「小茄子の挟み揚げ」等は、そのまま食べても、煮物にしても美味しい一品。
「米茄子」:べいなすと読みます。産地は四国、高知が有名。肉厚で旨味もたっぷり。美味しいお茄子ですが、アクが強く、皮も硬い為にお漬物にはあまり適していません。
その形を活かして、丸ごとグラタンにしたり、縦に豪快に切り分けて茄子のボロネーゼ(ミートソーススパゲティ)にも合います。
「水茄子」:大阪の泉州水ナスが有名。アクが少なく、皮も柔らかい為、サラダやお漬物などに適しています。
皮をピーラー等で薄く剥き、軽く塩で揉んでから水洗いすると、綺麗な翡翠色が映えます。この状態でサラダ等にすると青臭さが飛び、調理しやすいでしょう。胡麻と相性が良いので和風の胡麻ドレッシングがとってもオススメです。
「賀茂茄子」:京都原産で京野菜の代表格。高級品。丸茄子の仲間ですが、値段は倍以上違います。キメが細かく肉厚で旨味もたっぷり。形を活かした田楽や、餡かけ等で提供すると品各のある一品に仕上がります。
他にも私の田舎で採れる愛媛県、西条産の「絹皮茄子」や熊本県の「ばってん茄子」福井県の丸ナス「吉川ナス」等、それぞれに特徴があります。
【ナスの下ごしらえ】
昔と違い、あまりアクが強い物は無くなったように思いますが、きちんとした下ごしらえをする事で素朴で美味しいお茄子の味わいが引き出せるでしょう。
基本は切り分けた後で水にさらす事。アクが抜け黒く変色する事を防ぎます。塩で揉む事も効果的ですが、そのままでは色落ちしやすいので、水を上手に活用して下さい。
煮込んだり、焼いてしまえば同じですが、サラダやお漬物、揚げ浸し等は黒く変色しないように気をつけましょう。ミョウバン等は特に使う必要はありません。
【今日は茄子尽くしだ】
近所のおばちゃんから頂いた巨大な茄子。
長ナスなのですがかなり大きいサイズ。一本90円(安いな)
これを切り分けていきますね。
縦半分にカットして、片方は細かく縦に包丁目を入れます。
もう片方は薄く皮を剥いて塩水に1時間程漬けます。(塩分濃度は4%位)
お酢も少し入れて置くと良いと思います。
水洗いをして、少し塩分が残る状態。綺麗な色が出てきましたね。
水気を絞り、ボウルに移して、軽く味の素を和えます。
「茄子の浅漬け」このまま食べても、お醤油を垂らして柚子胡椒(ゆずこしょう)を少し乗せても良いです。
もう片方は軽く油で揚げます。茄子は油と相性が良いので煮物にする時もこうやって揚げる事が多いです。この後、流水にさらし、さらに氷水で冷やして行きます。この作業を「色止め」といいます。
「茄子の煮びたし」
敢えて黒いお皿に盛り付けましたが、引き締まった美しい黒色に仕上がります。 冷水から引き揚げた後、軽く絞りお出汁に漬けた物です。
漬けるお出汁の分量は「出汁8:煮切りみりん1:薄口醤油0.5:濃口醤油0.5」これに卸し生姜の搾り汁を加えたもの。
市販の「めんつゆ」を水で割ったものでも良いと思います。
「茄子のサラダ」
下処理した茄子に市販の胡麻ドレッシングをかけただけですが美味しいですよ。
「茄子のお味噌汁」
下処理して、軽く油で揚げた茄子を豪快にいれました。お味噌は甘めの麦味噌を使用。七味唐辛子が良く合います。
「トンカツ」普通にトンカツです。
茄子一本を使用した「茄子尽くし」・・・如何でしたでしょうか?
この中で「どれが一番美味しかったか?」と問われると、私は間違いなく「トンカツ」なのですが・・・
茄子が美味しいのでオススメ!
Makimikanでした。